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サクセスカレッジ

2018/01/18

サクセスカレッジ

段ボール箱の貼りズレを防ぐ、綺麗な折れ線を作るためには?

箱の組み立てで起こるトラブル~貼りズレ

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箱の製作過程で発生するトラブルの中で、特に段ボール箱で一番多く発生するトラブルが、「貼りズレ」のトラブルです。
貼りズレはなぜ発生するのか、ひとつの原因は、シートを折った時に発生する「座屈」にあります。
「座屈」とは、段ボール同目方向に180度折れスジ押し罫線を入れた時に、罫線両サイドどちらかにシワが発生した状態の事を言います。

座屈が発生するメカニズム

座屈が発生する原因は、「腹打ち」状態から更に折りたたもうとした時に、中芯の強い方が弱い方を押し込んでしまうからです。
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図①が段ボールを打抜いた状態です。

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図②がそれを90度曲げた状態。ここまでは問題なく折れます。

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ですが、それ以上を曲げようとすると、「腹打ち状態」になってしまいます。
腹打ちとは、図③のように裏ライナーがあたって、これ以上曲げるのに負荷がかかる状態のことを言います。

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更にそれ以上曲げると、図④のように、H、Kどちらかが強く曲がってしまいます。
これが「座屈」状態です。
腹打ち状態からさらに、折りたたもうとした時に、中芯の強い方が、弱い方を押し込んでしまう、こうなると、座屈が発生した「K寸法」が「H寸法」より短くなってしまいます。
座屈が発生して寸法精度を狂わさない為には、「腹打ち角度をより180度に近づける」必要があります。
今までは、180度に近づけるために、「罫線を太くしてより深い角度まで持っていく」ことが主流でした。
ですが、この方法では、新たなトラブルが起こる可能性があります。

現状の課題 ~ ①罫線の幅が太い場合の貼りズレ

折れ線が太くなると、その分折れスジのセンターが出づらく、やはりバラツキが出てしまいます。
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これは、貼り罫(180°)折り部の、貼りズレです。
裏抜きで、180°折れの部分は表面の罫割れが発生しますので、罫割れ防止の為、
罫線の幅(2mm~3mm)を使い、広く設定をすると、貼りずれが発生するため、貼りの不良率が高くなります。
そのため、昨今、折れ精度向上の為、「罫線幅は小さく、溝幅は狭くする」方法のが、主流になって来てます。

現状の課題 ~ ②座屈によるシワ

座屈によるシワは貼罫の左右どちらにも出る。一定の法則は無く、どちらに出るかは解りません。
中芯がどちらに強いかによって、シワの出る場所が変わります。

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座屈の発生を抑制して、折れ線を綺麗に出すための方法はないでしょうか?
そこで、罫線そのものの改良を考えました。

波形押罫 トライン罫 ~特徴と効果

貼りズレを押さえて、折れ精度を良くする「波形押罫 トライン罫」です。
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波形押罫~トライン罫※特許出願中
トライン罫は下記3つの特徴があります。

①刃高方向に波形の形状を持った波形押罫である。
②罫が破線の形で入るので、従来の罫線より罫を深く入れる事が出来る。
③罫が強く入っても先端のディンプルで圧が分散できる。

罫線を高くしても、その分、トライン罫の溝部(谷)で圧を逃がし、分散できます。
シートの種類(厚み)により、追加で三角型コルクやスポLW等を使って頂けるとより一層腹打ちの影響を軽減させることが出来ます。

トライン罫の効果
◎罫割れ防止
◎グルア精度を上げる事が出来る
◎自動充填のスピードを上げる事が出来る
トライン罫がシートに食い込んだ跡は、ミシン刃が薄く入った様な感じに見えます。

トライン罫の構造

トライン罫は、真ん中のセンター罫1本と、両サイド罫2本の3本の罫線で構成されています。
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打抜き時の面切り図です。
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これは、トライン罫で打抜いたシートを180°折り曲げた後のシワの痕のイメージです。
罫の入り痕をしっかり出す事で、シワ痕の細い部分が折れを助長し、シワ痕の広い所で座屈を吸収しているので、偏りが少なくなり、折れ精度がよくなります。

トライン罫の折れ筋テスト

B/F C5両面にて罫線の構造(3本罫)は変えず
両サイドの罫線の高さを変えてテストを行ってみました。
・A ⇒ 罫線の高さを高く設定
・B ⇒ 罫線の高さを低く設定
※面設定 ⇒ A・B共に(C-0640)にて設定
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まとめ ~貼り精度を向上させる為には

・折れ筋のセンターを正確に出す
(通常の方法では・・・)
罫線を高くする+面設定をきつく設定にする


センターはでるが罫割れが起こりやすくなる


対策として「トライン罫」を使用する
⇒罫線を高くした分、ミゾ部分で圧を逃がすため、罫を深く入れることが可能

☟こうすると・・
・座屈の影響が少なくなる
罫線両サイドを広く潰すことで、中芯の力を部分的に弱める

☟さらに効果を高めるためには
・B/F以下のシートには三角コルクorスポンジ
・A/F以上のシートにはスポLW

がおすすめです。

貼りズレでお悩みの沢山の現場の方々に、ぜひ一度ご検討頂けきたいです。

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清川 伸一

Author:清川 伸一
大創株式会社 GS事業部 技術部 部長 清川 伸一です。

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